<シャスタにて クリスタル>No.37

シャスタの街(ヒデさん曰く「シャスタ銀座」)は、僅か100メートルくらいの範囲だが、クリスタル(パワーストーン)を扱うお店は、何件もある。
中でも有名なのが、「クリスタルルーム」(The Crystal Room)である。
http://www.crystalsmtshasta.com/

オーナーのビバリーさんを始め、ここで働くカレンさん、スコットさんらは、人のオーラや波動を視ることができる。
そして、名前の波動(魂にアクセスしているのか・・・?)から、ダウジングでその人に合ったクリスタル(パワーストーン)を何百という数の中から、選んでくれる。
ここでのダウジングはペンジュラム(フーチン=振り子)ではなく鉱脈や水脈を探すときに用いられてきたロッド・ダウジングというL字型の棒を用いた方法である。
3人の誰がやっても、何度やっても、同じ石が選ばれてくるそうである。
私たち4人は、それぞれに合ったクリスタルを選んでもらった。

私は、「Nao Shimaaki」と本名「○○○○○」の2つの名前で依頼した。
「Nao Shimaaki」として、2つの石が出てきた。
ハート型のエンジェライト(Angelite)とワンド(棒)型のセレナイト(Selenite)である。

英語でたくさん説明(ヒデさんが通訳)してくれたが、覚えていることは、
この2つの石を持つことで、「たくさんの正しい情報を取ってくることが出来て、人に解りやすく優しく伝えることができる」という。
私の職業は伝えていないのに、ぴったりの内容にびっくりした。
本名の方は、アメジスト(Amethyst)で、「頭頂のチャクラから額のチャクラを活性化し、新たな出会いなど大きな広がりをもたらしてくれる」という。

いただいた用紙には、「Amethyst Twin」→「Crown Chakra」、「Works with Angelic Realms Archangel Raquel」と書かれていた。このアメジストは王冠の形にも見える。
「Nao Shimaaki」も本名も、石は違うが、天使繋がりの同じような内容であった。

私とWさんは、二人で別の日にも、クリスタルルームにもう一度行った。
Wさんが、ご家族全部とたくさんのご友人たちの分もダウジングしてもらい説明を聞いている間、私は一人、広いクリスタルルームの店内をうろうろしていた。
すると、スコットさんが話しかけてきた。
スコットさんは、クリスタルボールに特に詳しいようだ。
クリスタルボールは、様々なクリスタル(石)でできた「大きな湯のみ茶碗」もしくは、「サラダボール」のような形をしていて、鞣革が張ってある専用の棒で打つと、なんとも言えない「音」を発する。
「ドレミファソラシド」に#(半音)も含めたいずれかの音階で、できている。

スコットさんと、なんとかコミュニケーション(英会話とはとても言えない・・・)しているうちに、彼がクリスタルボールを使って私をヒーリングしてくれるという。
私が、額のチャクラから胸(ハート)のチャクラが疲れているのを彼は解ってくれて、必要なクリスタルボールを取り出してきた。
Wさんは別な部屋だし、店内に他のお客さまは、誰もいない・・・
スコットさんと私のいる部屋の周りには、高さ30〜50センチくらいの、大ぶりないくつもの水晶クラスタが置かれ、1つ1つの前に「I work here」(私はここで働いています)というメモが書いてある。
もちろん、売り物ではない。
水晶たちが店内の浄化に努めていることが、説明されている。
たくさんの水晶に囲まれた静かな部屋で私は立ったまま、目を閉じた。

コーン・・・
スコットさんが私のチャクラに響くようにクリスタルボールの「音色」を奏でていく。
チャクラを通じて音全体が、体の中に浸透していき、深く、深く・・・響く・・・
コーン・・・
溜まっていたネガティブなものが、抜けていく・・・
どんどん、抜けていく・・・

シャスタに来る1ヶ月くらい前から白人男性が気になって仕方がなかった。
どんなに「イケメン」と呼ばれても日本人にしか興味がなかったのに・・・
「007カジノロワイヤル」のDVDを観て、主演の「ダニエル・クレイグ(Daniel Craig)」のあまりのかっこよさに見とれたり(それまではあり得ない)、誰だか判らないが、夢にも白人男性が出てきたりしていた。
スコットさんはりっぱな白人男性である。お兄さんとおじさんの間の年齢だろうか・・・
(私と同じくらい・・・?)
白人男性に違和感がないように、予知していたのかもしれない。

彼は、アメジストのクリスタルボールを使って、頭頂から額のチャクラをヒーリングしてくれた後、今度は、ローズクォーツのクリスタルボールを使って、喉から胸のチャクラもヒーリングしてくれた。
今回私のシャスタ渡米の大きな目的は、自分自身の霊感体質の改善に伴う思考と細胞の大きな「チェンジ」である。

私はクリスタルボールが欲しくなってしまった。
アメジストで出来ている「A」(ラ)の音のクリスタルボールをスコットさんに選んでもらって購入した。
頭頂のチャクラから額のチャクラに響く音である。
タロットでリーディングするときに額のチャクラ(第六チャクラ、別名、第三の目)が活性化するので、それをさらに助けてくれる音である。

Wさんのところに戻ったが、彼女はまだダウジング結果の説明を受けていて、終わりそうもない。すると、スコットさんが私を手招きしている。
ついていくと、彼の奥の部屋に入れてくれるという。
後から聞いたのだが、友人付き合いをしているヒデさんでさえ、その部屋には入ったことがない、ということだった。
くつを脱いで、部屋に入った。
3畳くらいの小部屋で、目の高さに素晴らしい日本の観音像や龍神像が鎮座していた。
立ったまま、日本語でご挨拶した後、正座した。
スコットさんも私のとなりに正座している。
胸の直霊(なおひ)を通じて、観音さまを感じた。

実は、観音さまとはご縁が深い。
神仏とのことを書くのは遠慮していたのだが、今回は書こう。
私の「産土の守護仏さま」は聖観世音菩薩(せいかんぜのんぼさつ)さまで、
「産土の大神さま」は「市杵嶋比売尊」(いちきしまひめのそん)さまである。
聖観世音菩薩さまは、私のオーラの中にいつも居てくださるので、スコットさんが感じてくれたのかもしれない。

アメリカ、カルフォルニア北シャスタの街で、白人のスコットさんと私は、日本の観音さまの前で、すべてに感謝し、祈った。
すると、頭に優しい涼しげな感覚が走った。頭頂のチャクラに感じた。
観音さまの「光」である。観音さまに頭をなでて、もらったみたいである。
スコットさんは英語で、「シー スマイル」(彼女とは、観音さまのこと)
そして、「悲しかったね、もう大丈夫だから・・・」と言った。
観音像が、微笑むのが何度も解った(見えた)。
私はつたない英語で、スコットさんに言った。
「ユアビッグビッグギフト、ベイリーサンキュー」
特別な水晶が見守る薄暗い小部屋で、暫く、スコットさんと私は、正座したまま祈っていた。