「自分を知る」
私が一番に馴染んできた占いは、西洋占星学とタロットカードです。西洋占星学では生まれた時間と場所(経度緯度)から、太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星の10天体の位置を主に記すホロスコープを作成します。ホロスコープには、その人の性格や運命のすべてが記されているものとして読みます。西洋占星学がもっとも得意とするのは、あらゆる角度からその人物の分析を細密に行うことです。これはすべての占いに関して言えることですが「占い」という間接的な手法を通じて「己を知り」、弱い部分を補うことができます。しかしこれが簡単にいかないのです。「性格そのもの」が「変えられない運命」=「カルマ」そのものだからです。タロットカードにおいては、占った問題の「対応策」が示されます。しかし示された対策を本人が実行できるかどうかは別でありそれをするかしないかは本人次第になります。
「価値観を変えてみる試み」
ホロスコープやタロットカードで細かな性格分析をして、ある人物が「柔軟な思考や行動を取っている」のか、「ただ臨機応変に立ち回っている」だけなのか、または「筋を通している」のか、「ただ頑固なだけ」なのか、などの違いは認識できます。ある重大な局面に立たされて、「柔軟な思考と行動で乗り切った」のか「臨機応変に立ち回って乗り切った」のかは、違っても「乗り切った」ことには変わりなく、もともと態度が急変して他からの信頼を無くすことにも慣れている人物にとっては、通常の人生を送っているに過ぎません。しかしあるとき「臨機応変に立ち回っていること」が「いつも最後に自分は逃げていたかも・・・」と気がついた時に「変われる」のです。それを「気づき」と言います。「気づき」は第一歩ですが「行動」に移せなければ意味がなく変わったことにはなりません。逆に気がついたが故にストレスが発生するので、またもとの価値観に戻ってしまう。不快だからです。そこを抜けるには勇気しかないのです。
また、「筋を通す」ことと「頑固な」ことは全く違いますが、低い次元の場においては紙一重のようにもなります。どこまでが「自分の思う筋」として存在させるべきなのか、「ただの頑固な考え」ではないのか、常に客観的に自分に問う姿勢が価値観を変えていきます。前向きに自分の価値観を進化させられるかのかが、人生の視野を広げ「人間」として「意識」のバージョンアップに繋がっていくのです。
占いにおいては、「この人ならこういう対処をするだろう」とある程度予測し、対応策においてもその人が立てやすい状況をアドバイスします。しかし時としてその依頼者が、いままで生きて来て、これまで一度もありえない行動や全く考えられなかった思考をしたとき、私はとてもうれしく感動します。占いより上の次元にその人が繋がって気づきを得られたからです。前述の「原則」の世界ではなくて「守護」の世界からのメッセージを受け取れたのであり、今までの自分の価値観を変えるチャンスだからです。価値観を変えられるという事は前世や先祖からくる永年のカルマ昇華になるのです。
自分に降りかかった問題を考えるときに、被害者としての意識だけでなく加害者の意識の両面から見つめてみることです。自分の「運命」とは自分の「鏡」なのです。自分が変われば映し出される運命も変わります。よく言われることですがこれを体感できている人は少なく難しいことなのです。だから一重に奨めない場合もあります。まずは自分を認めて好きになることの方が先なのです。自分の性格そのものがこの世界での1つの「働き」になっているのです。その上で、客観的に分析して「鏡」に映るものを変えくのです。そして信仰心を持ち、守護の存在を感じていくことで確信していけます。内在神(一霊四魂)と産土の大神さま、鎮守の大神さま、縁ある仏尊さまとしっかり繋がったときに、真の守護を得られます。それは良いシンクロニシティとなって、奇跡的なプレゼントをしばし与えてくれます。これも1つの「運命変更」なのです。