<金環日食と占星術>No.186

東京では明日、2012年5月21日午前7時半頃、
日本で観られるのは25年ぶりで、金環日食を観ることができます。
宇宙規模のイベントをリアルに楽しむ方も多いと思います。

日食の占星術的なお話をしたいと思います。
日食は太陽と地球の間に月が入ってくる特別な新月です。
地球から見た太陽の通り道の黄道と月の通り道の白道に、
重なる交点が軌道円周上に対極(180度反対)に2点あります。
この交点に太陽と月が同時に入る時に、日食や月食が起きます。
2点の交点は、西洋占星術ではノードと呼び、
ノースノードをドラゴンズヘッド(龍頭)、
サウスノードをドラゴンズテイル(龍尾)と呼びます。
またインド占星術では特に重要視され、
ノースノードをラーフ、サウスノードをケツゥーと呼びます。
中国占星法では、羅睺星(らごうせい)、計都星(けいとせい)と呼ばれ、
星ではありませんが、それぞれの「占法」において天体と同様に扱います。

ノードは「幽」(あの世)と「顕」(この世)の境のようなところで、
脈絡と続く前世の「徳」と「カルマ」の領域の扉であると考えます。
また、西洋的な表現では「バルト」(中間層)、
東洋的な表現では玄気(げんき)世界もこのノードから続いていると思われます。
(「ハリーポッター、死の秘宝」で一度死んだハリーが、
タンブルドアに会った世界はバルトであると思われます。)

一般的に、ドラゴンズヘッドは「徳」や「良縁」、
ドラゴンズテールは「カルマ」や「因縁」などを表わす入口とされていますが、
この2点は常に対中にあるので連動しています。
「徳」と「カルマ」は、常に背中合わせのものでもあるからです。
「徳」というと大げさな言い方ですが、
「徳」とは、天地自然の道理に適って人類や地球のためになっている行いで、
「カルマ」とは、天地自然の道理に逆らって
人類や地球のためになっていない行いと考えます。

さて、今回の日食はドラゴンズテールの方でおきますので
「カルマ」の扉が「太陽」と「月」によって大きく開かれて降ってきます。
言い換えれば、人類規模の「カルマ清算」が起こっていることの象徴と言えましょう。
度数は双子座0度で起こりますので、24節気の「小満」の日と重なります。
24節気と13の月の暦の始まりの日は、
3次元以上の次元に繋がりやすい特別な日です。
(特に春分、夏至、秋分、冬至)

またサビアン占星学(直井あきら氏著)の双子座0度のシンボルで視ると
シンボルは、『底がガラス張りのボートが海底の神秘を見せる』
シンボル解釈は「新しい世界への好奇心・知的進歩・新しい人間関係」、
「ボートはエゴ、海は無意識の象徴で、過去生が
行っていたことを復元する可能性」と解釈しています。
また「過去生が行っていたことが新鮮に感じる」とも解釈されています。

私たち日本人は今現在、原発をすべて止めました。
これはスピリチュアル的には大いに意味のあることです。
脱原発か、原子力推進か、どちらが正しいかは私は解りません。
「正義」とは、それぞれの立場で変わるからです。
それは、多次元的な存在である神仏の世界でも、宇宙存在においても同じことです。
2つ前のブログ<アセンション 科学と宗教(信仰)>No.184
https://nakagawaayuki.com/?p=1861
で「正義は1つではない」と表現しましたが、
大事なのは「正義」より「調和」(平和)であるからです。

日食の前に原発を手放したことは大きい意味を持ちます。
原子力を手放して真の平和を願う思いがあるなら、
地球神や宇宙の意志に届いたことでしょう。
これはまたサビアンシンボルから2種類の解釈ができそうです。
1つは「新しい世界」へと向かう進歩的な意味、
もう1つは「過去生が行っていたことを復元する可能性」という意味です。
私たち日本人は現在の原発から脱却した「新しい世界」に向かえるのか、
それとも「復元する可能性」でまた原発に頼ってしまうのか…
または太古から「原子力」に関して人類は
この課題を考えることを、何度も繰り返してきたのか…

「覚悟」を持って原発を止めたのですから、安易に動かして欲しくないと思いますが、
電力不足がどの程度なのか、それで「調和」が保たれるのか…
それは、まだまだこれから考えていかないとならないことなのでしょう。

2012年、2013年と天体のイベントが続きますが
太陽系が1つの生命体であると考えると、それは大いなる成長の表れでしょう。
宇宙は最初、物質と反物質がぶつかり合って運動し、
物質の方がわずかに多かったから創生されたと言います。
西洋占星術の4元素「火」「風」「地」「水」は、
「火」は、星がエネルギー体として生まれるときに、
「風」は、星がガス体になって育って行くときに、
「地」は、星が固まって安定していくときに、
「水」は、星が水分を含み生命をはぐくむときに存在します。

「原子力」は「星」の領域であって、
「人類」の領域ではないと私は考えていますが、
今の人類にとってはそうだとしても「原子力」を扱うことが
許された高次な「宇宙存在」もいるかもしれません。
「火」(原子力)から始まった星の創成は「水」によって生命を生かしていきます。


写真は、2010年8月にいただいた「蘭」です。
その後、2010年12月と2011年4月に花を咲かせてくれました。
そうです!
生命の源のお水しかあげていないのに…
(土と太陽の光の環境にはありますが)
2012年4月9日に4度目、最初の花が開きました。
本日で42日目、5つのかわいい花を咲かせ続けてくれています。

この夏は暑いでしょう。
この地球に在るすべての生きとし生けるものと共に、
暑さを乗り切りたいと思います。