2016年9月から2年半ぶりに琵琶湖に浮く竹生島を訪れました。
竹生島には都久夫須麻神社と宝厳寺があります。
御祭神に市杵嶋比売大神さまと大辯才天(大弁財天)さまがおられます。
明治維新以降、神仏習合で神社や仏閣の数が減ってしまいました。
中にはバランスの悪いところもあります。
しかし竹生島は神さまである市杵嶋比売大神さまと仏尊さまである大辯才天さまの融合のバランスが良いところです。
なぜなら同じご神仏のエネルギーだからです。
「陽」の存在としてのお名前が市杵嶋比売大神さまであり、「陰」の存在としてのお名前が大辨才天さまで、その「働き」をされるのです。
神さまと呼ばれる「陽」の存在は、ポジティブで前向きなことを後押ししてくださいます。
それに対して仏尊さまと呼ばれる「陰」の存在は、悩みを癒やしてネガティブなことから護ってくださいます。
仏尊さまには、如来さま、菩薩さま、明王さま、天部さま、が大きく分けていらっしゃいます。
それぞれに「お働き」が違います。
如来さまたちは、上からドバーっと光で照らしてくださるイメージです。
菩薩たちさまは、下まで降りてきて、ふむふむと悩みを聞いてくださるイメージです。
明王さまたちは、もっと下まで降りていき、ぐぐっと上げてくださるイメージです。
「おれたちゃ、ここでいいんだよ」とヤケになっている御霊たちに
「こんな所にいちゃだめだ!上に行くぞ!しっかりしろ!」と叱咤して、
自力で上がれないしょーもない御霊を掴んで救ってくださるイメージです。
ではさて天部さまはどんなふうにお救いしてくださるのでしょうか・・・
竹生島には天部さまの代表格である「大辯才天さま」がおられます。
2016年に訪れたときには都久夫須麻神社で「神恩感謝」でご祈祷を上げていただきました。
今回ももちろんお願いしましたが宝厳寺でもご祈祷をしていただきました。
お経やご真言を唱えるお坊さまの美しい「声」に聞き惚れながら大辯才天さまのことを想っていると、はっとその「お働き」が解りました。
弁才天さまと弁財天さま・・・
お名前も2種類の漢字で持っておられて一般的には「才能」と「財運」の仏尊さま(女神さま)です。
才能・・・
弁才天さまは琵琶をお持ちで音楽を奏でる才能を授けてくれることから芸能全般の仏尊さまです。
財運・・・
さらに才能がお金を稼げるほどに開花し豊かになるように後押しをしてくれる仏尊さまです。
ポジティブな後押しをしてくれる神さま(市杵嶋比売大神さま)の「お働き」に近い(同じ)イメージです。
私たちの日常の問題、悩みの解決方法には2種類あります。
1つは、その問題にしっかりと向き合いネガティブなことに対策を立てて実行することです。
もう1つは、その問題にとらわれず全く別なポジティブなことに集中しているうちに悩んでいることを忘れてしまうことです。
天部さまである弁才天さまは、楽しいことや笑いをもたらしてくれることで悩みを吹き飛ばしてくれる仏尊さまだったのです。
簡単に解決しない問題も人生には起こります。
そんなときには、一旦その悩みを脇に置いておく・・・
そして、楽しいこと、笑えることをたくさんするのです。
その悩み全部は消えはしないけど、だんだんに楽しいエネルギーで薄れていくのです。
そしてもし、思わぬ収入があったら思わず「笑み」になりますよね、
大辨才天さまは、人を笑わす才能、楽しさをキャッチして笑える才能を強化してくださって、笑いが絶えないでいると金運ももたらしてくれそうな仏尊さまだったのです。
同行した友人は、美しいお経で大辯才天さまたちが楽しそうに空を舞っているイメージが視えたそうです。