<優しい石たち>No.15

父は「石」好きである。昔から各地の川原、砂浜で採取した綺麗な石、貝殻を集めていたと思う。(糸魚川の翡翠もあったような…?)また私も若い頃から宝石が好きだった。17歳のお誕生日にプラチナ台メレダイヤが入った指輪を母がくれたが、無常な私は後日、リフォームしてしまったので痕跡は残っていない。

「石」にはパワーがある。意識もあるかもしれない。今日、パワーストーンの理解も深まり時代はブームである。

「宝石」に分類されるものは「貴石」と「半貴石」があり、「貴石」(きせき)とは「ダイヤモンド」、「エメラルド」、「ルビー」、「サファイア」の4種類しかなく、それ以外はすべて「半貴石」に分類される。
「ダイヤモンド」は「炭素C」だけで構成される最も硬い石で、地球誕生約46億年かけて(スピ系情報ではもっと古い?)、火山活動からと隕石の衝突などで生まれた自然の賜物である。「ルビー」と「サファイヤ」は、色は違えど同じ「コランダム」で、「エメラルド」と「アクアマリン」は同じ「ベリル」。つまり「アクアマリン」は「エメラルド」の一種と言える。

宝石好きな私は、貴石に限らず、希少価値の高い美しい石が好きだった。代表として「パパラチア」、「トルマリン」、「翡翠(ジェダイト)」、「ターコイズ(トルコ石)」を紹介しよう。

貴石である「パパラチア」は、ピンクとオレンジの間の色の「サファイア」のことである。「パパラチア」とはスリランカの用語で「蓮の花」と言う意味である。「蓮」は、とても波動の高い植物で、菩薩や如来像を下から包んでいる。「蓮」の形の石(オブジェ)や造花も優しいパワーがあってとても良い。

「トルマリン」は、「電気石」(でんきせき)とも呼ばれ、(wikipedia)によると『近年、トルマリンがマイナスイオンを発生し精神的、肉体的にリラックス、リフレッシュさせる効果があると宣伝され、一部で話題になった(マイナスイオンという言葉は疑似科学に類する言葉である)。負イオンを発生させる可能性は理論上はあり得るが、静止状態や、粉末化したトルマリンでこのような作用があることは考えられない』と説明されている。

トルマリンは色も種類が豊富で、ピンクは「ルベライト」、濃いブルーは「インディゴライト」と呼ばれるが、希少価値が一番高いのは宝石としての「パライバトルマリン」である。蛍光色のようなブルーグリーンで宇宙的な美しい輝きである。パワーストーンとしては最強と言えるかもしれない。

「翡翠(ひすい)」と呼ばれるものには鉱物的には2種類あり、「ジェダイトJadeite(Jade)、硬玉」と「ネフライトNephrite(Jade)、軟玉」がある。いわゆる宝石はジェダイトで高価であるが、ネフライトは安価なのでパワーストーンとして用いられる。外国に行ったときは同じ(Jade)で表記されているので注意が必要だ。
「翡翠」は中国(東洋)で、絶大な宝石として用いられてきた。半透明で、薄紫色のものもあるが、最も価値が高いのは、油を流したような照りのある新緑のような美しい緑色で、琅玗(ろうかん)と呼ばれる透明度の高いものである。光にかざすと後ろが透けて見える。

「ターコイズ(トルコ石)」はインディアン・ジュエリィとして愛されてきた。同じ顔を持たない(褐鉄鉱が網目上に入って紋様を作る)「ターコイズ」には魅せられてきた。
「トルコ石」と呼ばれる由来はペルシャ産トルコを経由して地中海に持ち込まれたことからであるが、アメリカ・アリゾナ州での採掘が一番多い。美しいスカイブルーのものから、濃いブルー、グリーン系に近いものもある。マットな水色の「トルコ石」は、一度粉々にして固め直したもので、見た目は綺麗であるが本来のパワーは弱いと思われる。またイミティションも多いので注意が必要だ。

「ターコイズ」は、アメリカでは採掘山別に分類されていて色合いや造詣が違う。
私が一番愛してきたのは、「ローンマウンテンLone Mountain」産のもので、美しいトルコ石マトリックスを持つ。幻の褪せない水色−「ナンバーエイトNumber Eight Mine」は廃坑であり、採掘したデッドストックだけが市場に出回る貴重品である。(10年前に手に入れ34万もしたのに8年前に無くした…何か大きな厄の身代わりだったのであろう)

「クンツァイト」「アクアマリン」は淡い発色が美しく、温かい黒さを持つ「オニキス」は、西洋占星学の幸運の星「木星」の象意がある。木星は寛容で大きな庇護をしてくれる星である。