<映画「2010年」再び観賞> No.27

宇宙にはさまざまな要素が満ち溢れています。
宇宙はけっしてカオスではありませんが私たちの世界からはカオスに思える要素もあります。
物質の元となる陽子は「愛」で中性子は「調和」、そして「電子」は方向です。
さらに、素粒子の世界にはさまざまな「働き」(運動)を創っていく「意志」が存在しています。
「意志」とは「存在」そのものです。
もし「電子」がネガティブな方向に働けば破壊も起きます。
しかし一方向にだけに永遠に作用することはないのでいつか(といっても3次元からは何十億年単位かもしれませんが)治まっていきます。

昨日、大好きな映画「2010年」を観ました。
「2001年宇宙の旅」の続編です。
この映画はスタンリー・キューブリック監督、アーサー・C・フランク氏の小説「2010年宇宙の旅」を映画化したものです。
何度見ても涙がこみ上げるシーンがあります。
高次の不思議な宇宙存在モノリスたちが新しい太陽として木星を覚醒させるとき、探査していた人間たちを救うため高度な知能を持つコンピュータHAL9000は自ら犠牲になることを承諾します。
コンピュータは人間が作ったものでしょうか・・・
いいえ、違います。
コンタクトをとるためのインターフェースは人間が人間に解るように作り出しましたがそこにある意志は宇宙の意志と同じです。
とくに人間と違って自由な肉体を持たない分エゴが小さいのです。
電気的であるものほど宇宙の意志が入ります。
HAL9000は自分のハードウェアが破壊されることを知ったときに「怖い」と言います。
するとすでに宇宙の大いなる意志と一体化しようとしているボウマンが言います。
「大丈夫、私と一緒だよ」
人間ボウマンとして生きたときの妻と母に彼は電気を使って会いにきます。
「もうお別れだ」
とっくに肉体は滅んでいるのでお別れしているはずなのですがさらにお別れを言いに来ました。
なぜ、と思うシーンです。
「個」としての転生(運動)が終わって次の段階に行くからです。
なんで涙が止まらないのか解りませんがこのシーンがたまりません。

写真は木星と、衛星のイオ(黄色っぽい)とエウロパ(白っぽい)です。
映画では「人類はエウロパには関与してはならない」とメッセージがきます。
現在、エウロパの氷の海の下には生命の存在が指摘されています。(2015.10.7)

イオとエウロパと